なにわのアルゴ座

星見が好きな大阪のおっちゃんのブログです

Celestron Skymaster 15x70 調整ネジ

f:id:caplicon:20180211004507j:plain

性能はとにかく大口径で安価に手に入るセレストロンの15倍双眼鏡、スカイマスターは私のような庶民がついつい手を出してしまいます。天文や双眼マニアからはクソミソの評価が定着しており、それもある意味確かに当たっていますが、それでも天体屋の年数回のセールでは必ず8000円前後で放出され、海外では常に$50くらいで売られていまして評価も悪くないようです。ただ、買う人がほとんど一般人、その評価ということですので双眼鏡や光学に詳しい方が評価したというわけでは無く、値段が安くてちゃんと一応見える、使える、というレベルでのことでしょう。

 

これの特徴として光軸がズレて二重に見えるという評判がたいへん多いことは周知の事実となっています。まさに博打のような双眼鏡。運悪くそういう個体にあたったときにやってみる価値のある調整ネジがここです。

f:id:caplicon:20180211004433j:plain

左右対象で装備していますので該当する個体のズレ具合を把握した後にどちらを回せばどう動くというのをホンの少しだけ回して確認した後に、本調整に入ります。

この調整でズレがピタリと合うようであればラッキーです。これで合わなければ内部でプリズムが相当ズレているかもしれません。あきらめましょう。(裏にも調整ネジがあるかもしれません、というかあるんでしょう)

 

-------------------- <追記> ------------------------

f:id:caplicon:20180227031313j:plain

やっぱりありました、当然ですが片方ずつ2個対でなきゃね、そうですよね。これで追い込んで良い見え具合にしていきます。少しくらいズレてても地上を見てるときはなんかわかりにくいし、ズレをあまり感じにくいです。星や月を見たら「うーん、なんかまだズレてるっぽいなぁ」とわかる(というか、もっとパキっと見えんのか?という感じ)そんな感じです。なのでこの2対のネジでジリジリと自分が一番気持ちよく見えるトコまで、自分勝手に追い込んだら、もうそれでいいと思います。月はクレーターがじわ~としてたのが、なかなかクッキリとエッジがたってきたというか、そんな感じになります。どのくらいの使用頻度で狂うのかとかはこれから使っていくうちに自己データが収集できると思います。とにかくこれで長いこと自分なりに使えます。よかったー。

----------------------------------------------------------

 

ただ、これくらいは製造時にちゃんとやっとけよ、というのも正直な話ですが同時に、そんなことだろうと思ってたわぃ、というのももはや定着しています。

 

見口もツイストアップでは無いですし長い銅鏡先端の固定バーも無いので先端を構えて少しひねると簡単に光軸がねじれてしまう(もちろん負荷を無くすとすぐに復帰します)剛性の無さです。更にセンターフォーカスの精度がすごく悪く左右に伸びるフォーカスアームは操作中の負荷で簡単にたわんでいるのが目視できます。一番縮めた状態からの立ち上がり状況を観察していると、左右で伸び始めの位置が違うのがわかり吹き出しそうになりました、すごい精度のアバウトさですが、それでもそれなりに見えちゃうというのは人間の両眼で見る時の脳内補正の精度が素晴らしいのでしょう。GLORYの70ミリ10倍や16倍(でしたっけ)などを見てみたいですが、ああいう良いものを覗いてみるともうコレなどは覗けないような身体になってしまいそうです。

 

ただ、安価ゆえに外に出かけたときに、気を使わずにそこらへんに放っておけるというのはある意味フィールドでは武器かもしれません。大枚はたいた嫁さんよりも大事にしている双眼鏡や機材を、ポイと折りたたみテーブルの上において便所にいったりとか、さすがにできないでしょう。そういうことを平気でできる気楽さというはこういう安物機材の独壇場かと思います。

 

見栄味をうんぬんという機種ではないのですが(私のレベルも似たようなものですし)色のりが少々薄く淡く収差も多いので高倍率同価格でいえばケンコーのミラージュの高倍率モデルが競合し、どっちもどっちという感じがします。月を見ても見てられないという状態では無いのでお月見専用の双眼鏡としても十分一般使用に耐えると思います。むしろこっちのほうが望遠鏡をわざわざ出すよりも両眼で見れるので長時間見ていられます。まぁ、どれも使う人の許容範囲がどこまでかというところでしょう。

 

そうはいってもスカイマスター15x70はスペック数値からしても(もちろん値段からも)実際に使ってもかなり魅力的です。

・実視界4.4° ですから計算すると見かけ視野は66°というワイドアングル、これは10倍以下の通常双眼鏡でもなかなかお目にかかれません。確かに覗いた瞬間に 「なんか視野広い~!」 という心象を抱きます。ですが、高倍率の双眼鏡はなぜか古いものも含めてワイドアングルが多いです。設計的にワイドアングル化しやすいのでしょうか。高性能で高価な7倍の50mmとかでは45度くらいのものもあり、それでも評価が高いので見かけ視野の広さよりも見える範囲の画質の高品質&均一化に根性を入れた、ということなんでしょね。

 

まぁとにかく、スカイマスター15x70は

・プリズムはBAK4(BAK4といってもピンキリでしょうが)

・アイポイントが18mm (少々シビアです 位置が定まりにくい)

これで本国で$50ですから世の中どうなってんだ?と驚かずにはいられません。

 

常用の双眼鏡がプロミナーやニコンのエッジだという人はこんなものに目もくれないでしょうし、これを手にする人はほんとに何も知らない初心者かこれをわかった上で、月見用だとかに限定したり、とにかく7-8倍の双眼鏡をメインとしてその倍をサブとしてスタンバっておきたい、などなど自分の使い方を理解してわかって購入している人が多いでしょう。

 

双眼で見る立体感は安物とはいえこれがあると無いとでの経験できる実体験は0:100で違いますからそういうのを踏まえた上で求めれば、うまくつきあっていけると思います。

たとえば、ネジを締めたいんだけど手じゃ無理で100均のドライバーを持っているかどうかで回せるか回せないかは雲泥の差がでます。その時にPBのドライバーで回すと、回す行為すらも心地よい、という更に上のレベルが感じられますが、そういうのを必要とするかしないかというのと同じことかもしれません。

 

見え味など求めてはいけませんが、これで見たら「うわっ」とただの一般人はきっと驚きます。高性能光学双眼に常に接しているひとは違う意味で「うわぁ...」と言うでしょうw。どっちもあたりだと思います。でも、そんなに悪いものではないと僕は思います。何しろ15倍組み立て式望遠鏡(案外良く見えるあの望遠鏡です)2本の価格に少し足すとこれが買えてしまうのですから、ベランダでパッと出てパッと位置確認や状態確認して、パッと部屋に戻ればたいした防寒をせずとも瞬間観望できたりして重宝します。

 

ただ、さすがに15倍ですから三脚か経緯台で見ないとブレてまともに見てられません。

しかし光軸の脳内補正と同じように人間慣れるというのはすごいもので、筒の先端を両手で握って脇をしめてホールドして覗くと、かなり安定して手持ちでも見れるようになっていきます。こういう習熟鍛錬はプライスレスで、いつかスワロフスキーを手にしたときにフィードバックできることでしょう。(買えねーてば、とほぼ断言できますが)

 

 

 

 

 

 

 

オリオンが終わると春

今年の冬の寒さは都会でもなかなか厳しく、夜中にベランダにでも出ようものならほんの数分でカチンコチンに凍てついてしまい、心が折れる音が聞こえてきそうです。

 

そんな中、夜中にベランダに出るためだけに完全防寒をしてベイマックスのようなポンポコリンになって毎晩星を見ていますと気温の少しの変化というのも感じることができるようになっていたりします。 

たとえばちょっと操作をするときに手袋をはずしてそのまましばらく観望したりして「おやや?今夜はそれほど寒くないな」と気付いたりすることがあります。(それでも冷蔵庫より寒いのですが)

 

冬の夜空は明るい星のオンパレードでとても賑やかですが、都会の空ではレンズを通さないとその賑やかさを感じることができません。シリウスプロキオンなどが見えなくなることはありませんが、超有名どころの星以外は最低でも双眼鏡(7倍)を覗いて「あぁ、今夜もよく見えてるわー」という具合です。まぁそれは1年中通しての話ですからしょうがないのですが、山に行きたい行きたい行きたいぃぃ!という気持ちが強くなり、しかしこの都会の夜よりも更に寒さと風がパワーアップするという事実にくじけています。

 

冬の星座で誰もが肉眼でその大まかな形を捉えられるのは、オリオンでしょう。オリオンは都会の星見好きに優しい星座で、とにかく雲さえなければ必ずあの三連星が目に飛び込んできます。そして、その少し脚側には数え切れない宇宙好きがレンズを向けたであろうM42が、都会でも大きな星かとみまごうような明るさで輝いています。

 

たまには写真を撮ってみようかなと珍しくレンズを向けてみました。望遠鏡ではなくタムロンの150-600というレンズで5秒程度の1ショットでこれだけ写ってくれました。大阪ではこれ以上露出をかけると真っ白けになってしまうので、これ以上のものが撮れることは僕にはできないかもしれないなぁと思いますが、おもっていたよりもキレイに撮れてしまい正直に嬉しかったです。

 

f:id:caplicon:20180209024004j:plain

写真では猛者の方々がもっともっとすごくキレイなM42を撮ってらして沢山見ることができますが、自分でこういうのを撮ってみるというのもまたモチベーションがあがって良いものです。

写真といえばオリオンと並び王道中の王道ですがアンドロメダ銀河は一晩かけてもよいので写真に挑戦してみたいです、もちろん自宅からも過去に挑戦してみましたがただの白いボーっとした球にしかならずで諦めました。山のどこかの暗く良い場所から、ただひたすらひとつの対象に向かって根性を入れる、ということもやってみても良いかと思ったりしてきました。少し変化してきているように思います。

 

さてオリオンも段々と沈む時間が早くなってきまして、ぼちぼち春がスタンバイです。暖かくなるというのは人間だけじゃなく生物には待ちに待った息吹の季節ですから、越冬中の生物のほうがあと少しで春だ、と人間よりも早く感づいていることでしょう。

都会の夜中のベランダで夜な夜なモコモコと活動している変わった人間も、少しはそれを感じることができます。待ち遠しいですね。