なにわのアルゴ座

星見が好きな大阪のおっちゃんのブログです

大阪のど真ん中で星見を

僕がまだおもちゃの超合金などを親に何かのプレゼントで要求してた頃、2つ上の兄はさすがに子供とはいえ少し大人で、どうアプローチしたのかわかりませんがちゃっかりと天体望遠鏡セットを買ってもらっていました。

当時は普通だった屋根に木で組んだ物干しから観測をしていた姿を覚えていますが、構造物としては激しく不安定なものです。揺れるからオマエは来るな、ということで一緒に仲良く観測してJAXA入りを目指した、だとかそういう話も記憶もありません。昔はオヤジや兄は上の存在ということで今のような優しくて友達感覚で、みたいなことはありませんでした。

一度だけ珍しく「土星見せてやる、揺らすなよ」ということで足をしのばせて物干しにあがって、まつ毛で見辛い小さい小さい覗き穴から覗かせてもらったことを記憶しています。黄色っぽい小さな明かりに、少しだけ輪っかがぼんやりみえたような気がします。覗かせてもらったこともあり、たぶん「すごいね、土星だね」と少し大げさに言ったような気がしますが当時から学研の図鑑等を好んで読んでいて、惑星などは1頁にドーン!と綺麗な総天然色のイラストでよく目にしていたので、正直「え?これがリアル土星?」という印象だったとも思います。ですが一生懸命土星を導入して、たまにはアイツにも見せてやるか、と思ったでしょう兄の気持を思うとそんなことは口に出せませんでした。

 

f:id:caplicon:20170616191911j:plainそれから約40年弱たった今、なぜだか僕が自宅のベランダを主に夜になると望遠鏡を出して眺めています。大阪市内はど真ん中なのでめちゃくちゃ明るい恒星か、惑星くらいしか見えません。ベランダからは北と西しか見れないので一般的にメインの黄道の観測には非常に苦しく、南中を過ぎてもう沈み始める姿からしか観測できないということも、星見を始めてから始めて知りました。それほど夜の空など気にもせず生きてきたのです。もしマンションを購入するときに既に星見をはじめていたら、きっと何がなんでも隣の南向きの部屋にしていたでしょう。

年だけはとりながら天体に限らずいまでも知らないことの方が多いのですが、ひとり右往左往しながらすこしずつ知っていくことも、子供のようですがこの歳になってなかなか新鮮な経験で、今もちょっとわかったような顔をして、実はわけもわからずあれこれと一人で思考と結果に一喜一憂しています。

僕のこのブログは知識的には相当足りないのできっと誰の役にも立たない可能性が高いのですが、もし同じような天体に少し興味をもった人や、今ひとりで観測してるんだけど星や光学、星座のことやそれ以外のこと、いろんな話ができたらいいなだとか、そういう何かのきっかけになれれば嬉しいなと思って書き始めます。

なにはともあれ、どうぞよろしくです。