なにわのアルゴ座

星見が好きな大阪のおっちゃんのブログです

土星迎撃 Baader Hyperion Zoom Mark IV

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ご覧頂くようなたいそうなものではないのですが、狭いベランダからは夜中の1時を超えてからようやく土星が観望できるようになります。しかもこのタイトな隣とのパーティション&支柱の空間に姿を見せてくれますので、迎え見るのも四苦八苦しての体制です。南中前から準備してじっくりたっぷり観望とかできるおうちが羨ましい限りです。

安い付属アイピースやそれなりに奮発したつもりの中級程度のアイピースで、結局そう変わらない見え具合の中であれこれ楽しんでいましたが、今回奮発してバーダー社のハイペリオンズームの4型を購入しました。前々から評判を知って覗いてみたくてしょうがなかったのですが、それが新しくなったということでとうとう思いきりました。しかも専用バローレンズのセットで買いました。

 もともと比較できるほど眼が肥えていないので、偉そうにこれはいいねーなどと言える自己比較データなども無いので恐縮ですが、この土星観望の前に木星が通過します。その木星の姿を見た時に「うわぁ、、、これは良く見えるアイピースだわぁ。。。」と、しばし見とれてしまいました。大赤斑は出てるのかどうかわかりませんでしたが、4つほどの縞模様がいつもよりもクッキリはっきりと見ることができ、おおよそ12mm位置を少し超えたくらいまで(バロー装着でおおよそ5mm前後かな)像が安定していました。

なので土星も待ちに待って観望しました。今までカッシーニの空隙は「み、見えたかもかなぁ...」という程度で、もう少しハッキリとみたいと思っていましたが、このアイピースでも強烈に向上した、というドラマチックな変化は残念ながらありませんでした。しかし確実に今まで自分の望遠鏡で見た中で一番カッチリとした姿の土星を見ることが出来ました。カッシーニらしき線もみえたような気がしますし、そのプラシーボ感の高さも、今までで一番高い値だったのは確かです。場所も高度も悲しいですが...。

 

バーダーのズームアイピースをみなさんが良いものだと評価する理由がなんとなくわかったような気がします。これで自分自身の比較指標となるものができました。もちろん鏡胴とのマッチングという少しファジーな要素もあるらしいので一概には言えないでしょうが、やはり良いものはそこそこ値がはり、しかし評価されているものはさほど高価ではない僕の望遠鏡でも良い結果を出してくれました。惑星観望には広大な見かけ視野が必須ではないので、このアイピースは非常に便利でありがたい常用アイピースとなりそうです。