なにわのアルゴ座

星見が好きな大阪のおっちゃんのブログです

セレストロンAVX 赤緯ウォーム側のガタ 調整

買った当時からするとこの数週間で一番よく使っているAVX。ベランダでもよく練習するようになって、どうも赤緯に微かなガタがあるのを感じた。星も見えない梅雨なので今回もまたバラしてみた。

 

症状はロックしても微かにコク....と僅かに感じる、というもの。モーターカバー(これがまたタッピングのひとつがアホな位置にあって開けにくい)を開けて平ギアのバックラッシュを確認するが、通常OK範疇の状態で飛び抜けて大きすぎるというほどではない。

モーター側の平ギアを抜いてみてウォーム側の平ギアを指で回転確認する。するとすぐにウォームギアの方に調整が必要なくらいの隙間があることがわかった。スコン、、とまではいかないがスカーの1/3~1/4程度という感じか。。感触を字で説明するのは難しい。

 

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ハウジング固定ネジ:M5キャップボルトx2 使用レンチ4mm

押しネジ:同上

引きネジ:ホーローセット:使用レンチが2.5だったのでたぶんM5

 

駆動関係を全て取っ払うとこんな感じ。押しネジx2の穴と引きネジx1の痕跡。その両側にハウジング固定用の長穴がある。全周にわたって清掃&薄くグリスアップ。

 

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ウォームギアのハウジングは両軸端のガタをチェック&注油、ギアを目視点検とグリスアップ。

 

 

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押しネジ・引きネジの調整はほんの微かなテンションでかなり変わる。調整方法はどこにも記載が無いので色んなパターンを考えて自己3パターンくらいを試してみた。押しネジの均等具合が一番難しい、目視でフランジ隙間などを見ながらもある程度の感覚でほんの微かな調整を繰り返して自分なりに会得しないといけない。(もっと何かあるだろう、と思いながら) 

固定ネジを最後に締め上げる通常の方法だとその固定の際に隙間がわずかに変化するために再現性が乏しい。なので手で全面圧がけから半固定の状態で押し引きにて微調整し、その後固定という方法を用いてみた。これが一番結果が良かったが正解かどうかは星を捉えてPHD2をやってみないとわからないというのもなんだかなぁ。

また、相手が360度のウォームリングなので新品状態だと理論上全周均一だろうが、適度に使用したギアのたまたま調整した一箇所だけでの判断、これがぐるりと回転すればもちろん刻々と変化する(だろう)。だからやはりもともとの軸精度だとが大事だと感じる(当たり前の話だけど)、で、それを考えると結局タカハシを最初っから購入するのがややこしいことにならずに済むってわけか。そっか...納得だw。

 

おそらく自分で調整される先人たちは自分で納得された自分の調整方法があるかと思う。本来はこういうのもメーカーマニュアルがHPなどにあってしかるべきで、もう少し現代的な装着方法も設計段階で1000倍ほどマシな方法があるにちがいない。

できるだけ軽く回りながらも適度なフリクションはありつつ、触感でガタを感じず、また再現性があるようなもの、字で書くと小難しいがそれを選んでみた。これで一度またオートガイドテストをすると数値やグラフとして前と比べることができる。

 

 

 

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ウォームギアの固定が完了すればモーターとモーターギアの調整。よくあちこちで書かれているが、たしかにクソマヌケな設計でギアを実際に嵌合しながら調整が不可能というアホな仕組み。バックラッシュは極小であればそれはそれが理想だが、こういう古典ギアの嵌合を追い込みまくって良い結果になることは経験上あんまり無い。なので目視と指先での確認での両方で調整完了とする。ラジコンのピニオンギアの調整で、薄手のビニール袋を切ってそれを噛み込ませて指先で圧をかけながら固定してビニールを抜くと、ちょうどよいクリアランスになる、というタミヤ方式でも良いと思う。ただこれはそのモーターネジの2点の固定がその状態でできないので、多少難儀する。

 

手持ちの中華電動機材の駆動系を分解することになってしまった。仕組みが理解できるのも調整で前よりよくなることも嬉しいし楽しいが、一度タカハシやビクセンなどの日本製の機械を触ってみたい。どれくらいの違いがあるのかは想像はつくが、それを感じてみたい。きっと雲泥の差を感じることだろう。

 

早く星が見えないかな。オートガイドをして調子がどう変化したのかを実感したい。